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目隠しフェンスの高さの基準は?高さ選びのポイントや失敗談を紹介

目隠しフェンスの高さの基準は?高さ選びのポイントや失敗談を紹介

家で快適に過ごすために目隠しフェンスを設置したいというケースは多いです。しかし、目隠しフェンスは設置する場所や目隠しがほしい理由によって最適な高さが異なります。この記事では、目隠しフェンスの高さの基準を目的別・場所別に紹介します。目隠しフェンスの高さで失敗したくないという方は、ぜひ最後までご覧ください。

目隠しフェンスの高さを決める前のポイント

目隠しフェンスにはさまざまな高さがあり、どのくらいの高さにするのかをなんとなくで決めてしまうと、後悔する可能性があります。ここでは、目隠しフェンスの高さを決める前のポイントを解説していきます。

  • 設置する目的を明確にしておく
  • 敷地の広さや状況を把握しておく
  • 目隠しフェンスには高さ制限があるので注意する

それぞれのポイントを見ていきましょう。

設置する目的を明確にしておく

まずは、目隠しフェンスを設置する目的を明確にしていきましょう。「道路の車通りが多いから外からの視線が気になる」「庭に出たときにお隣さんと鉢合わせしてしまうのが気まずい」など、目隠しフェンスを設置したい理由はさまざまです。

目隠しを設置する目的を明確にすることで、どれくらいの高さが必要なのか、すき間はどれくらい必要なのか、デザイン性は必要なのかなど、選ぶべきフェンスも明確になっていきます。

目隠しをするためだからといって、高いフェンスを設置すれば良いとは限りません。どうして目隠しがほしいのかを確認しながら計画を進めていきましょう。

敷地の広さや状況を把握しておく

目隠しフェンスの高さは、敷地の広さや状況によっても変わってきます。特に道路や敷地に傾斜があるなど、高低差が発生する場合にはよく確認しておきましょう。

道路や隣家のほうが高い位置にある場合は高いフェンスにしないと視線を遮ることができませんし、逆に自宅のほうが高い位置にある場合はフェンスが低くても十分な高さを確保できる可能性があります。

目隠しフェンスには高さ制限があるので注意する

目隠しフェンスを設置できる高さには制限があります。現在、ブロックの上に目隠しフェンスを設置する場合の高さの制限は、建築基準法施行令「第4節の2 補強コンクリートブロック造 第62条の8」によって、「ブロック+フェンス=2.2m」とされています。

この法令は、地震災害などによって高さの制限が改定されることもあり、実際に、平成13年1月6日に改定されて現在の制限になりました。「前と同じ高さだから大丈夫」と過信せずに、高さのある目隠しフェンスを設置したい場合には、設置できる高さなのかを業者などに相談してから計画した方が安心です。

目的別の目隠しフェンスの高さの基準

目隠しフェンス 高さ 画像

目隠しフェンスを設置したい目的はさまざまと紹介しましたが、ではそれぞれの目的に合った目隠しフェンスの高さはどのくらいなのでしょうか。ここでは、目的別の目隠しフェンスの高さの基準について解説していきます。せっかく設置したのに意味がなかったとならないように、高さの基準を確認しておきましょう。

ブロックの上に立てるなら80cm程度

コンクリートブロックや化粧ブロックの上にフェンスを設置する場合は、目隠しフェンスの高さが80cm程度で足りる場合もあります。80cmのフェンスは目隠しの目的として設置するには低く、隣地境界などの境界線を示すために設置されることが多い高さですが、ブロックと組み合わせると調度良い目隠しになってくれるケースもあるでしょう。

道路や隣家よりも敷地のほうが高いなど、フェンスを設置したい場所の高低差がある場合などは、80cm程度の目隠しフェンスの設置も検討してみてください。80cm以上のフェンスを設置するのも良いですが、ブロックの高さとのバランスを考慮するのも大切です。

座った状態の視線を遮るなら120cm程度

座った状態の視線を遮る目的の目隠しフェンスの高さは、120cm程度が基準になります。ウッドデッキに腰を掛けたり、庭にテーブルを置いてランチをするときに落ち着きたいという方は、しっかりとした目隠しフェンスがあると安心です。

目隠しフェンスを設置する際には立ったときの視線を優先しがちですが、庭で座ってランチをしたい、庭で本を読んだりお茶をしたりゆっくり休みたいという方は、120cm程度で十分な場合もあります。

道路や隣家との高さ関係もチェックしながら、必要な高さを見極めていきましょう。

防犯を目的としているなら150cm程度

防犯を目的として設置する場合は、低すぎず高すぎない、150cm程度の目隠しフェンスが最適です。目隠しフェンスが低すぎると不審者がすぐに侵入できてしまい、高すぎると不審者が敷地内に入ったときに気付かれにくいというデメリットがあります。そのため、低すぎず高すぎない150cm程度が良いとされているのです。

また、不審者から子どもが遊んでいる様子などを見られないために目隠しフェンスを設置したいという場合も、子どもを隠せるくらいの高さがある、150cm程度の目隠しフェンスを選んでおくと良いでしょう。

防犯を目的としているのであれば、フェンスの足元を柱のみにしておく、人感センサー付きの照明と併用するなどの方法を取り入れるのもおすすめです。

立った状態の視線を遮るなら180cm程度

立った状態の視線をしっかりと遮る目的の場合、目隠しフェンスの高さは180cm程度が基準です。身長程度の目隠しがあれば、通行人からの視線なども十分に遮れるでしょう。

人の視線は、身長からマイナス10〜15cmほどの位置にあります。目隠しフェンスを設置したときに、人の視線がどこに来るのかをイメージしながら計画を進めるとスムーズです。

また、180cmの大きいサイズの目隠しフェンスは、フェンスの種類が限られることもあるので、家に合ったデザインのフェンスなのかなども見極める必要があります。

高い位置からの視線を遮るなら200cm程度

高い位置からの視線を遮る場合に必要な目隠しフェンスの高さは、200cm程度です。敷地よりも道路や隣家の位置のほうが高い、隣家の2階の窓やベランダからの視線を遮りたいといった場合は、フェンスが低いと敷地の中を見下ろせてしまう心配があります。180cm程度では足りない可能性もあるので、高さのシミュレーションを行う必要があるでしょう。

また、高い目隠しフェンスにはしっかりと視線が遮れるという安心感がありますが、フェンスが高いと庭の日当たりや風通しが悪くなる可能性があります。庭に洗濯物を干したい、庭でガーデニングをしたいという方は、フェンスの高さや種類をしっかりと検討するようにしてください。

目隠しフェンスの高さに悩むという方は、「目隠しフェンスの施工例をまとめて紹介|フェンスや業者の選び方は?」の記事で目隠しフェンスの施工事例について紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

場所ごとの目隠しフェンスの高さの基準

目隠しフェンス 庭

これまでは、目的別の目隠しフェンスの高さの基準について解説しましたが、ここからは場所ごとの目隠しフェンスの高さの基準を見ていきましょう。

  • リビング
  • バスルーム・トイレ
  • 隣家側
  • 道路側

目隠しフェンスを設置したい場所のことも考えて、高さを選ぶようにすると良いです。それぞれの場所ごとに、どのくらいの高さが良いのかを見ていきましょう。

リビング

リビングの目隠しのためのフェンスの高さは、敷地や道路とリビングの高さをまず確認しておきましょう。一般的に、リビングのフローリングの高さは地面から50〜60cmほど高い場合が多いため、リビングを見えにくくするのであれば、2m程度のフェンスが必要になります。

しかし、2m以上の高い目隠しフェンスをリビング前に設置すると、部屋の中から見たときに圧迫感が出てしまったり、リビングに日が入りにくくなったりする心配があります。

圧迫感や日当たりが気になる場合には、視線が入ってこないギリギリの高さの目隠しフェンスを設置する、高さを確保しつつすき間を多めにとって圧迫感を少なくする、フェンスにハンギングバスケットなどを付けて見た目を良くするなどの工夫をするのもおすすめです。

バスルーム・トイレ

バスルームやトイレ前の目隠しフェンスは、窓枠の高さを目安に180〜200cm位でしっかり目隠しができるタイプのものが必要です。バスルーム前に設置する場合には、湿気に強いフェンスを選ぶようにしましょう。木製フェンスを設置すると劣化が早まる原因になってしまうかもしれません。

バスルームやトイレが外から見えるのが1番気になるという方は多いでしょう。目隠しフェンスとともに、中を見えにくくするための不透明ガラスやカーテンを併用すると、より視線が届きにくくなります。

庭を隠すための目隠しフェンスの高さの基準は目的によっても異なりますが、座った状態で過ごすことが多い場合は150cm程度で十分でしょう。高い目隠しフェンスで庭を囲ってしまうと、庭が暗くなってしまったり外からの印象を悪くしてしまったりする心配がありますが、150cm程度ならその心配も少ないです。

庭で座った状態でゆっくり過ごしたいという方は、庭にテーブルを出す場所を決めて、そこから逆算して部分的に目隠しフェンスを設置すれば、費用も抑えられます。

しかし、150cmでもある程度の高さがあるので、ガーデニングや家庭菜園を楽しみたい場合には、目隠しフェンスで日当たりが悪くなったり、風通しが悪くなったりしないように注意してください。

隣家側

隣家側に設置する目隠しフェンスは敷地の距離が近いため、必要以上に背の高いフェンスやほどんどすき間がないフェンスなどで閉鎖的にすると、相手側に悪い印象を持たれてしまう可能性があります。

目隠しフェンスとすき間のあるフェンスを2段にして組み合わせて圧迫感を減らすなど、機能性を重視して選ぶと良いでしょう。また、「背の高い目隠しフェンスを設置したら隣家側の日当たりが悪くなってしまった」ということがないように、隣家の敷地状況についても事前に把握して、トラブルを防ぐようにしてください。

道路側

道路側の目隠しフェンスの高さは180cm程度が基準です。ただし、敷地と道路との高低差がある場合は、180cmのフェンスは高すぎることもあるので注意しましょう。

背の高いフェンスを設置すると、不審者が敷地内に侵入したときに外からの死角になってしまう恐れがあります。家の中からだけでなく、道路側から見た場合の設置イメージも考えて、設置してから後悔しないように気を付けてください。

道路側は目に入りやすい部分でもあるので、家と調和が取れるデザインのフェンスを選ぶのも意識すると良いです。家の外観と合ったフェンスを道路側に設置すると、家全体の見栄えが良くなるでしょう。

目隠しフェンスの高さに関する失敗談

目隠しフェンスは高すぎても低すぎても後悔する可能性があるので、しっかりと設置する目的を決めた上で最適な高さを選ぶ必要があります。ここでは、目隠しフェンスの高さに関する失敗談を紹介するので、同じ失敗をしないようにチェックしてみてください。

高くしすぎた失敗例

目隠しフェンスを高くしすぎてしまった場合の失敗談としては、下記のような例があります。

  • 庭の敷地面積が広くないのに高い目隠しフェンスを選んでしまって、圧迫感が出て庭を狭く感じるようになってしまった。
  • 高い目隠しフェンスを設置したら、リビングの日当たりが悪くなって、部屋が暗く感じるようになってしまった。

このように、圧迫感を感じるようになった、日当たり・風通しが悪くなったという失敗談が多いようでした。敷地が広くフェンスから家までの距離が十分にある場合にはあまり気になりませんが、窓のすぐ前に設置したい場合などは注意が必要です。特に、朝日が当たる東側や1年を通して日当たりが良い南側は気を付けてください。

低くしすぎた失敗例

目隠しフェンスを低くしすぎてしまった場合の失敗談としては、下記のような例があります。

  • 座った状態で目隠しができれば良いと思っていたが、洗濯物を干すときなどに立った状態での視線が気になってしまって、もっと高い目隠しフェンスを選べば良かったと後悔した。
  • 隣家のベランダから見えないようにしたいと思っていたが高さが十分ではなかった。

このように、目隠しフェンスを低くしすぎて失敗した例には、そもそも目隠しとしての効果がなかったという例があります。せっかく設置したのに目隠しの効果が感じられないのは悲しいですよね。

目隠しを目的としたフェンスでは、事前のシミュレーションがとても大切です。

低くしすぎて失敗してしまった場合には、植栽を追加したり、目隠しフェンスを追加するなどの対応が必要です。追加の工事は費用が割高になってしまうだけでなく、敷地を余計に使用してしまう可能性もあります。なるべく事前にしっかりとシミュレーションをして、最適な高さの目隠しフェンスを設置していきましょう。

まとめ

目隠しフェンスの高さ選びでは、設置する目的や設置場所、敷地の状況に合わせて選ぶことが大切です。後悔や失敗を防ぐためには、事前にしっかりとシミュレーションをして、最適な高さを選ぶ必要があります。

目隠しフェンスの高さに悩んでいる、目隠しフェンスの設置を検討しているという方は、ぜひFUJISHOにご相談ください。FUJISHOでは、お客様の家に合わせた目隠しフェンス選びをお手伝いさせていただきます。目隠しフェンス選びでお悩みの方は、お問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。